コンテンツまでスキップ
KFB|government_solution-1
自治体

自治体給付金 Visaギフトカード導入事例|「現金 vs 紙商品券 vs デジタルギフト」三択の意思決定をどう支援したか

インコム・ジャパン株式会社
インコム・ジャパン株式会社

  ※画像出典元)Photo-AC  

要点

業種・業界

人口3,000~700,000万人規模の地方自治体です。
物価高騰対策を目的とした、住民への一律給付事業を企画する課が窓口になります。

給付額は1人あたり3,000円~10,000円が中心で、議会承認や首長レクを経て、限られた予算と人員のなかで「どの配布手段を選ぶか」を短期間で意思決定する必要があるのが特徴です。

抱えていた課題

ヒアリングを進めていて感じたのは、給付手段の選定が「現場の運用しやすさ」と「議会・市民への説明のしやすさ」の板挟みになっているということでした。

あるご担当者は「議会では現金が良いという声もあったが、反対の声も出なかった。最終的には他自治体の動きを見ながら決めた」と振り返ります。
別の自治体では「現金給付だと事業のたびにシステム改修費がかかる契約になっていて、今回の5,000円という金額では費用対効果が合わない」というお話もありました。

整理すると、悩みどころは概ね3つでした。
手段ごとのコスト構造の違いが見えにくいこと、議員や市民への説明材料が手段によって差があること、そして「使い切ってもらえるか」という事業効果の予測が立てにくいこと、です。

解決策

弊社(インコム・ジャパン)からは、3つの手段(現金振込/紙商品券/Visaギフトカード)を同じ評価軸で並べた比較表を用意してご提案しました。

スピード、コスト、データ活用、市民の使い勝手、議会説明のしやすさ、という5軸です。

「Visaが一番です」とご説明するよりは、自治体のご事情にあわせて、どの軸を優先するかを一緒に整理する進め方を取りました。

提案商品(買い方)

Visaギフトカード(5,000円券面・一律配布型)を主軸に、紙の「えらべるギフト」や現金併用パックも含めて選択肢として提示しています。

ある自治体では「Visaだけで5,000円を使い切れるか不安だ」というご懸念があり、地元加盟店と協議して「5,000円使い切りパック」を組成いただいた動きもありました。
手段は一つに絞らず、市民の属性や地域特性に合わせて組み合わせるのが、最近の主流です。

採用理由

Visaギフトカードが選ばれた決め手をご担当者の言葉でまとめると、「早くやれた」「データが活かせる」の2つに集約されます。

一方で「現金は色がついていないし、端数も使える」「振込手数料しかかからない」といった現金のメリットも明確にあり、両者を理解したうえで「今回はVisaで行く」という判断をされていました。
マイナンバー口座の活用も検討されましたが、「紐づけている口座を覚えていない市民が多く、申請式にすると結局時間がかかる」という見立てで、現時点では現実解になりにくいというのが共通認識でした。

また現金を振り込むための口座確認においては、転入・転出があると、その管理も膨大になり、大幅な時間ロスが発生することも足かせとなりました。

導入後に変わったこと

Before:
「現金が無難」という空気のなかで、毎回ゼロベースで配布手段を議論していた状態。
事業ごとにシステム改修費が積み上がり、少額給付では費用対効果が見合わなくなっていました。

After:
5軸の比較フレームができたことで、議会説明と庁内合意形成のスピードが上がりました。
Visaギフトカードを選んだ自治体からは「過去配布データが残るので、次回事業の根拠資料が作りやすい」「現金給付では拾えなかった利用カテゴリ別のデータが得られた」というお声をいただいています。

「結局どれが正解か」――現金・紙・デジタルの三つ巴を整理する

現金給付の強みは「色がつかないこと」と「端数が使えること」

ご担当者と話していて、現金給付を推す方の理由は意外なほどシンプルでした。

「色がついていないので、市民が自分の判断で使える」「端数まできっちり使える」
「振込手数料しかかからない」――

この3点に集約されます。
確かに、市民の自由度という意味では現金が一番高い、というのはその通りだと感じます。

一方で、現金給付には事業のたびに振込システム改修費や体制強化が発生するという構造的なコストがついて回ります。

あるご担当者は「現金給付だと施策のたびにシステム改修がかかる契約になっていて、今回の5,000円という額を市民に提供できなくなる」とおっしゃっていました。
少額給付ほど、改修費の割合が相対的に大きくなり、費用対効果が成立しにくくなる構図です。

加えて、振込口座の収集という事務負荷も無視できません。
別の自治体では「口座振込のときは20人を派遣して、他部署からも応援を集めて30~40名体制で回した」というお話もありました。

「色がつかない」というメリットの裏側で、事務コストと改修費という見えにくいコストが積み上がっているのが現金給付の実態だと感じます。

紙商品券は「議会には通しやすい」が、調達と加盟店数で詰まりやすい

紙の商品券についても、各自治体で検討された経緯があります。

あるご担当者は「紙の商品券は議会に説明しやすい。地元に落とすという文脈とも合う」とおっしゃっていました。
地域経済への還元というストーリーが組み立てやすいのは、紙の商品券の強みです。
ただ、現場で詰まりやすいポイントもいくつか共通していました。

一つは加盟店数の少なさです。
「紙の商品券だと使える店が少ない」というご担当者の指摘は、ほぼ全ての自治体で耳にしました。
地元商店街の店舗が中心になるため、ドラッグストアや全国チェーンを日常使いしている市民層からは「使いにくい」という声が出やすい構造です。

もう一つは調達リードタイムです。
「印刷や調達のリードタイムが読みにくく、配布スケジュールが立てづらい」というお話もありました。
高齢者比率が高い自治体では紙のニーズが根強く残っているのも事実なので、「Visaギフトカードを主軸にしつつ、一部世帯には紙を併用する」というハイブリッド構成をご選択するケースもありましたが、その分事務負担は大きくかかっておりました。

Visaギフトカードが選ばれた理由は「早さ」と「データ」

Visaギフトカードを選ばれた自治体のご担当者に「決め手は何でしたか」と伺うと、ほぼ共通して「早くやれた」「データが活かせる」という2つのキーワードが出てきます。

「早さ」については、現金振込方式で必要になるシステム改修や口座照合の工程がなく、企画決定から市民の手元に届くまで最短数週間で回せる点が評価されています。
「スピード優先は首長の意向」という自治体は多く、特に物価高騰対策のように時期を逃すと意味が薄れる施策では、この差が効いてきます。

「データ」については、利用カテゴリ別の利用率、地域別の消費動向、未使用残高の推移といった情報が事業終了後にレポートとして残ることが評価されています。
あるご担当者は「現金給付だと『配って終わり』で、どこでどう使われたか分からない。次の事業を組むときの根拠データが残らないのが悩みだった」とおっしゃっていました。
Visaギフトカード方式では、配布金額のうちどの程度が地元で消費されたか、どのカテゴリ(スーパー、ドラッグストア、飲食店など)に流れたかが把握できるため、次回事業の議会説明資料にそのまま使えます。

一方で、Visa方式にもペインポイントはあります。
「有効化・無効化の手間が、現金にはない作業として発生する」「金額を途中で変更するとオペレーションが煩雑になる」というご指摘は複数の自治体から伺いました。
この辺りは、事務局を受託する事業者が巻き取れる部分も多いので、商談時にどこまで委託できるかをセットでご説明するようにしています。

マイナンバー口座は「使える時期」が来ていない

「マイナンバーで紐づけた公金受取口座を使えば、現金振込の事務負荷は下がるのでは?」という議論も、複数の自治体で出ていました。
理屈としては正しいのですが、現場のご担当者の見立てはかなり慎重です。
あるご担当者は「マイナンバーは国がやれと言えばやるが、紐づけている口座を覚えていない市民が多い。申請式にすると結局結構時間がかかるかもしれない」とおっしゃっていました。
別の自治体でも「公金マイナで本人が口座を登録したかどうかを覚えていない方が多く、感覚的にきちんと情報を入力してくれるのは半分程度」というお話がありました。

制度としては整いつつあるものの、市民側の認知や記憶が追いついていないというのが現場感です。
中長期的にはマイナンバー口座の活用が広がっていくと思いますが、現時点で「マイナがあるから現金振込で行こう」と判断するのは、リスクが高いという認識が共通していました。

この事例からわかるVisaギフトカード選定のポイント

「現金一択」「Visa一択」ではなく、軸を揃えて比較する

スピード、コスト、データ活用、市民の使い勝手、議会説明のしやすさ。

この5軸で並べて比較すると、自治体ごとに優先する軸が違うことが見えてきます。
最初から手段を絞らずに、軸を揃えて議論することが、納得感のある意思決定につながります。

少額・短期集中の事業ほど、改修費のかからない手段が効く

5,000円~10,000円規模の少額給付では、現金振込のシステム改修費が事業全体のコスト感に大きく響きます。
Visaギフトカードは改修不要で同じスキームを再利用できるため、少額・短期集中の事業との相性が良い手段です。

「使い勝手の補完」は手段の併用で解決する

「Visaだけで5,000円を使い切れるか」「高齢者には紙の方が安心では」といった懸念は、現場でよく出てきます。
現金と併用ができる店舗の見える化や、若者にはデジタルギフトを組み合わせるなど、市民の属性に合わせた設計が可能です。

よくある質問

Q:現金給付と比べて、Visaギフトカードはどんな自治体に向いていますか?

A:少額(5,000円~10,000円程度)の給付を、短期間で広く配布したい自治体に向いています。
事業のたびに振込システム改修費が発生する契約になっている場合、特にメリットが出やすいです。

Q:現金とVisaギフトカードは併用できますか?

A:可能ですが、一部併用ができないお店がございます。

Q:マイナンバー公金受取口座を使えば現金振込でも事務負荷は下がりませんか?

A:制度としては整いつつありますが、市民側で「どの口座を登録したか覚えていない」というケースが現状はまだ多く、申請式にすると時間がかかる傾向があります。
中長期的な選択肢として注視しつつ、現時点ではVisa方式の方が現実解になりやすいというのが現場の感触です。

Visaギフトカードの「ペインポイント」は何ですか?

A:有効化・無効化の手間や、金額変更時のオペレーション負荷がご指摘としては多いです。
事務局を担う事業者が巻き取れる範囲もありますので、商談時に委託範囲をすり合わせさせていただいています。

Q:「議会で現金派の声が出る」場合、どう説得すればよいですか?

A:「現金 vs Visa」の二項対立ではなく、5軸(スピード、コスト、データ活用、市民の使い勝手、議会説明のしやすさ)の比較表でご説明いただくのが効果的です。
特に「事業効果のレポートが残るかどうか」は、次回事業の根拠資料に直結するため、議会向け説明としても訴求しやすいポイントです。

法人向けデジタルギフトのご相談なら「Kiigo for B2B」

契約者向け特典や会員向け優待で活用できるデジタルギフトをお探しの方は、Kiigo for B2Bまでお気軽にご相談ください。
用途や業界特有の要件に合わせて、最適なデジタルギフトをご提案いたします。